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自動車保険の全損特約とは全損扱いになる損傷の条件

自動車保険を取り扱っている保険会社によって、自動車保険の補償内容、特約の種類、特約の名称などが異なっている場合も多々ありますが、自動車保険の「全損特約」も、その内の1つになります。

一般に「全損」と見聞きしますと、自動車が大破したことによって全く形を成していないようなイメージを持たれる方も多いと思いますが、実際のところ、自動車保険における「全損」とは、このような状態になった場合だけとは限りません。

また、自動車保険の全損特約にかかる補償内容は、保険会社によって様々な種類があるほか、取り扱いの有無も異なるため、自動車保険選びをする上で、「全損」の意味や補償内容をあらかじめ知っておくことはとても大切になります。

そこで本記事では、自動車保険の全損特約に焦点をあて、自動車保険における「全損」の解説から、全損特約に関する補償内容や種類などについてわかりやすく解説を進めていきます。

自動車保険における「全損(全損扱いになる損傷の条件)」とは

全損

自動車保険における「全損」とは、加入している自動車保険の補償対象となっている自動車が、事故によって損傷し修理をすることができない場合、または、自動車の修理費用が契約した保険金額以上となる場合のことをいいます。

また、加入している自動車保険の補償対象となっている自動車が「盗難」され、発見できなかった場合も「全損」に含まれます。

つまり、自動車が大破したことによって全く形を成していないようなイメージも全損にあたるものの、このような場合だけに限らず、自動車の修理費用が多額になったことによって契約上の保険金額を超えた場合や盗難によって自動車が発見されなかった場合も全損にあたるとされることから、範囲の広いことがわかります。

保険会社で販売されている自動車保険の「全損特約」について一例をあげて解説

自動車保険の「全損特約」は、すべての保険会社において「車両保険の特約」としての取り扱いになっていることから、単独で加入することはできず、車両保険に加入していなければ補償を追加することができない点に注意が必要です。

本項では、自動車保険の「全損特約」における解説の一例として、セゾン自動車火災保険が取り扱っている「おとなの自動車保険」の「車両新価特約」および「車両全損修理時特約」といった2つの全損に関する特約について解説をします。

車両新価特約

「車両新価特約」とは、新車で購入した自動車が全損になった場合や自動車の修理費が新車価格相当額の50%以上となったことによって、再度、自動車を再購入した場合に、契約した自動車の新車価格相当額を限度に補償される全損特約のことをいいます。

セゾン自動車火災保険 おとなの自動車保険 車両新価特約より引用

なお、車両新価特約をつけるためには、以下のような2つの条件が設けられています。

  1. 車両新価特約の保険金額は、車両保険の保険金額以上の金額を設定する
  2. 保険始期の属する月が初度登録年月から25ヶ月以内の場合にセット可能

たとえば、新車で130万円の軽自動車を購入した場合、車両新価特約の保険金額は、「130万円以上」の設定をし、かつ、新車購入から概ね1年程度の間で車両新価特約を申し込むことで、車両保険の特約として補償が追加されるといったイメージです。

セゾン自動車火災保険 おとなの自動車保険 車両新価特約より引用

車両全損修理時特約

車両全損修理時特約とは、事故によって自動車保険の補償対象となっている自動車の修理費が車両保険の保険金額以上となる損害が発生し、実際に修理した場合、車両保険の保険金額に50万円を加えた額を限度として保険金(修理費)が支払われる補償のことをいいます。

セゾン自動車火災保険 おとなの自動車保険 車両全損修理時特約より引用

自動車は、年数が経過することによって「減価する(価値が下がっていく)」ことになりますので、このことによって、現在加入している車両保険の保険金額も徐々に加入上限が減額されてしまうことになります。

たとえば、車両保険の加入上限が100万円の自動車があったと仮定し、10年後の車両保険の加入上限が30万円まで下がるといった大まかなイメージです。

上記の例の場合、車両全損修理時特約をつけることで、最大で80万円(車両保険30万円+補償上限50万円)まで補償されることになります。

自動車そのものが減価したとしても、自動車の所有者にとってみますと一般的な価値以上の愛着を持っている場合もあることから、仮に修理代が多くかかったとしても引き続き乗り続けたいと考えている方には、厚みのある補償としてつけておきたい特約です。

参考 自動車保険の「全損特約」にかかる商品名と特約名称まとめ

自動車保険の全損特約について2種類の解説を進めさせていただきましたが、それぞれの全損特約をつけておきたいと感じられた方もおられると思います。

そこで、以下、参考情報となりますが、主要な保険会社が取り扱っている自動車保険の「全損特約」にかかる商品名と特約名称を表にまとめておりますので、検討されている保険会社のホームページなどから再度補償内容などをご確認されてみることをおすすめ致します。

保険会社名 商品名 全損特約名称
アクサ損害保険 アクサダイレクト
総合自動車保険
車両全損時臨時費用
担保特約
アメリカンホーム保険会社 ファミリー自動車総合保険 車両全損時臨時費用
補償特約
共栄火災海上保険 KAPくるまる 車両新価保険特約
全損時臨時費用補償特約
ソニー損害保険 TypeS 新車買替補償特約
車両全損時臨時費用保険金
損害保険ジャパン ONE-Step 車両新価特約
車両全損修理時特約
チューリッヒ保険 スーパー自動車保険 臨時費用保険金
東京海上日動火災保険 Total assist 車両新価保険特約
車両全損時諸費用補償特約
日新火災海上保険 ユーサイド 車両新価保険特約
全損時諸費用保険金
日本興亜損害保険 カーBOX 新車特約
(車両新価保険特約)
全損時諸費用保険金
三井住友海上火災保険 はじめての自動車保険 新車特約
全損時諸費用特約
三井ダイレクト損害保険 三井ダイレクト損保の
自動車保険
車両全損時臨時費用保険金
あいおいニッセイ
同和損害保険
パーソナル自動車保険
タフ・クルマの保険
つながる自動車保険
新車特約
全損時諸費用特約
損保ジャパン日本興亜 THEクルマの保険 車両新価特約
車両全損修理時特約
全損時諸費用
再取得時倍額特約

日本FP協会 保険検索を下に筆者作成

まとめ

本記事では、自動車保険における「全損」の解説から、自動車保険の全損特約として「車両新価特約」と「車両全損修理時特約」の2つの特約における補償内容について解説を進めさせていただきました。

上記2つの全損特約は、保険会社によって名称は違っていたとしても、同じような補償内容の特約を取り扱っているところ、取り扱っていないところの両方がありますので、ご自身の需要度合いに合わせて保険会社選びをしてみるのも良いでしょう。

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