プロFPが教える軽自動車の自動車保険(任意保険料)相場と安くする方法
執筆者 | |
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ファイナンシャルプランナー:三原 由紀 |
普通車に比べ税金やメンテナンス費用などの維持費が安い軽自動車ですが、「自動車保険料(任意保険料)」に関してはどうでしょうか?
こちらの記事では軽自動車の保険料相場や安くする方法をまとめておりますが、まずは こちらから複数社見積もりをとってみて、ご自分の保険料を把握してみてください。
その上で読み進めていただくと、より役に立つ記事になっていると思います。
軽自動車の自動車保険料の相場【年齢別・車両保険の種類別】
自動車保険料は年齢や条件によっても大きく異なってきますが、以下の一般的な補償内容で保険料はいくらぐらいになるのか、ご紹介したいと思います!
見積もり条件
項目 | 補償内容 |
---|---|
対人・対物・人身傷害 | 無制限 |
年齢条件 | 全年齢・21歳以上・26歳以上・30歳以上のいずれか |
車両保険 | 一般タイプ・エコノミー・なしのいずれか |
運転免許の色 | ブルー |
使用条件 | 配偶者限定 |
等級 | 9等級 |
年間走行距離 | 9000km |
上記の条件で軽自動車の場合、自動車保険料はいくらぐらいになるのか、年齢別と車両保険の種類別ににまとめたものが下表です。
年齢別・車両保険別自動車保険料相場一覧
年齢条件 | 車両保険 | ||
---|---|---|---|
一般 | エコノミー | なし | |
全年齢 | 254,700円 | 182,550円 | 110,400円 |
21歳以上 | 127,900円 | 91,650円 | 55,400円 |
26歳以上 | 77,100円 | 55,250円 | 33,400円 |
30歳以上 | 73,800円 | 52,900円 | 32,000円 |
※ 自動車保険シミュレーターより
年齢条件の区分は保険会社によって異なりますが、一般的な全年齢・21歳以上、26歳以上、30歳以上の区分と、車両保険を一般・エコノミー・なしの区分で保険料を出してみました。
車両保険の種類の解説については後述致します。
全年齢の自動車保険料
保険料が最も高くなるのは1番上の行の「全年齢」が補償対象になっている欄です。これは20歳以下の最も事故率が高い年代が補償範囲に入っておりますので、最も保険料が高くなります。
21歳以上の自動車保険料
21歳以上になると全年齢に比べて保険料は半額ぐらいになります。18歳、19歳、20歳のうちは保険料がかなり高いのですが、21歳になった途端一気に保険料が安くなります。
20歳以下の方は親の保険に入れてもらうなどの工夫をすることで保険料を安くすることができます。
26歳以上の自動車保険料
26歳以上の年齢になると21歳以上よりもさらに保険料は安くなります。26歳というともう立派な大人ですから事故に対する意識も強くなり、危険な運転をする人も少なるなり事故率が低くなるからです。
26歳以上になると年齢による保険料差はそれほどなく、以降年齢が上がるごとに保険料は緩やかに下がっていく感じになります。
30歳以上の自動車保険料
30歳以上は最も安くなっています。表にはありませんが、保険料は50代までゆっくりと安くなっていき、60代、70代になると再び事故率が上がってくるため、保険料も高くなっていきます。
上記表から軽自動車の自動車保険料の相場は、
車両保険の一般タイプをつけると7万円~25万円ぐらい、
エコノミータイプであれば5万円~18万円ぐらい、
なし(つけない)であれば3万円~11万円ぐらいということがいえそうです。
ちなみに軽自動車の場合、普通車と違って「車両料率クラス 」は適用されませんので、車種の違いによる保険料の違いはありません。そのため軽自動車の場合見積もり条件が同じであれば保険料は全車種同じと考えてよいです。
軽自動車と普通車の自動車保険料の相場比較!どちらが安い?
軽自動車の自動車保険料相場ばかり解説してきましたが、普通車枠であるコンパクトカーやハイブリッドカー、ミニバンの場合では、保険料の相場はどれぐらいのものなのでしょうか?
一覧表にしてまとめましたので参考にご覧くださいませ。
タイプ | 想定車種名 | 年齢条件 | 車両保険 | ||
---|---|---|---|---|---|
一般 | エコノミー | なし | |||
軽自動車 | アルト | 全年齢 | 254,700円 | 182,550円 | 110,400円 |
21歳以上 | 127,900円 | 91,650円 | 55,400円 | ||
26歳以上 | 77,100円 | 55,250円 | 33,400円 | ||
30歳以上 | 73,800円 | 52,900円 | 32,000円 | ||
コンパクトカー | アクア | 全年齢 | 380,800円 | 278,500円 | 176,200円 |
21歳以上 | 191,200円 | 139,850円 | 88,500円 | ||
26歳以上 | 115,200円 | 84,250円 | 53,300円 | ||
30歳以上 | 110,200円 | 80,600円 | 51,000円 | ||
ハイブリッドカー | プリウス | 全年齢 | 421,900円 | 301,550円 | 181,200円 |
21歳以上 | 211,800円 | 151,400円 | 91,000円 | ||
26歳以上 | 127,700円 | 91,300円 | 54,900円 | ||
30歳以上 | 122,100円 | 87,300円 | 52,500円 | ||
ミニバン | ヴォクシー | 全年齢 | 416,900円 | 296,550円 | 176,200円 |
21歳以上 | 209,300円 | 148,900円 | 88,500円 | ||
26歳以上 | 126,100円 | 89,700円 | 53,300円 | ||
30歳以上 | 120,700円 | 85,850円 | 51,000円 | ||
SUV | ヴェゼル | 全年齢 | 429,000円 | 323,500円 | 218,000円 |
21歳以上 | 200,800円 | 152,900円 | 105,000円 | ||
26歳以上 | 125,200円 | 96,750円 | 68,300円 | ||
30歳以上 | 115,300円 | 90,150円 | 65,000円 | ||
ワゴン | レヴォーグ | 全年齢 | 439,000円 | 320,500円 | 202,000円 |
21歳以上 | 220,000円 | 165,000円 | 110,000円 | ||
26歳以上 | 147,000円 | 114,500円 | 82,000円 | ||
30歳以上 | 140,700円 | 102,850円 | 65,000円 | ||
セダン | クラウン | 全年齢 | 380,800円 | 278,500円 | 176,200円 |
21歳以上 | 191,200円 | 139,850円 | 88,500円 | ||
26歳以上 | 115,200円 | 84,250円 | 53,300円 | ||
30歳以上 | 110,200円 | 80,600円 | 51,000円 |
※ 自動車保険シミュレーターより
やはり普通車の任意保険料相場は軽自動車よりも高くなることがわかります。
ちなみに普通車の場合は前述しました「車両料率クラス」というものが大きく関わってきますので、一概に車体価格が高いから保険料も高いということは言えず、蓄積されたデータ上で事故を起こしやすい車種や他者に損害を与えやすい車種において、保険料が上下します。
車両保険の種類変更で軽自動車の自動車保険料は大幅に安くなる!
車両保険は上の表にもありましたように、一般タイプ・エコノミータイプ・なしの場合で大きく保険料が異なります。
全年齢の場合であれば、一般タイプで254,700円、エコノミーで182,550円、なしで110,400円です。
21歳以上の場合であれば、一般タイプで127,900円、エコノミーで91,650円、なしで55,400円です。
比較してみると、一般タイプとなしでは保険料に2倍以上の差があることがわかります。車両保険の種類を何にするのかによって、保険料がかなり変わってくるのです。
車両保険には細かく説明すると実は4種類あり、一般タイプ・エコノミータイプ+限定A・エコノミータイプ・限定Aとあります。
それぞれ補償範囲が異なりますので、わかりやすいように下表でまとめてみました。
補償範囲 | 一般タイプ | エコノミータイプ+限定A | エコノミー タイプ |
限定A |
---|---|---|---|---|
他車との衝突・追突・接触 | ○ | ○ | ○ | × |
盗難 | ○ | ○ | × | ○ |
台風・洪水・高潮・竜巻 | ○ | ○ | × | ○ |
火災・爆発 | ○ | ○ | × | ○ |
落書き | ○ | ○ | × | ○ |
当て逃げ | ○ | × | × | × |
自損事故 | ○ | × | × | × |
保険料が最も高い一般タイプ
保険料が最も高くなる一般タイプは車にどのようなことがあっても補償されるフルカバータイプです。主に車を新車で購入した場合は一般タイプを選択する人が多いです。
保険料と補償のバランスがいいエコノミータイプ
次に、エコノミータイプ+限定Aですが、エコノミータイプ単独や限定A単独で用意されていることは少なく、エコノミータイプ+限定Aということでセットになっているケースが一般的です。
当て逃げと自損事故以外はカバーされるというタイプで、補償範囲を限定する代わりに保険料が安く抑えられています。
一般タイプはさすがに高すぎると思う方や、新車から年数が経っていたり中古車を購入した方は、エコノミータイプ+限定Aを選択する人が多いです。
逆に、10年落ちの中古車や100万円以下で購入した車であればそもそも車両保険はつけずとことん安く乗るという選択もありです。
ただし車両保険は自分の車に対する補償ですから、つけるかつけないか、またつけるならどのような種類にするかよく検討する必要があります。
詳しくはこの辺りをご覧ください ⇒車両保険は必要?不要?・車両保険の「免責」の意味と保険料の変化
軽自動車の保険料相場まとめ
軽自動車保険料のポイントと相場まとめ
- 自動車保険料は「20等級」「ゴールド免許」など、優良ドライバー程、安い
- 世帯状況や自動車運転をする人に合わせて補償されるように「補償範囲を絞り込む」ことが、自動車保険料を安く抑えるための必須要件
- 損害保険会社によって補償内容の範囲に違いがあるものの、等級や免許の色といった条件が自動車保険料の高い安いといった価格に大きな影響を及ぼしている
- 損害保険会社によって同じような条件で自動車保険料を見積りした場合、若干の違いは見られる結果となっておりますが、極端に大きな差額が生じないことから、おおよその「相場」を知ることが可能となる
- 優良ドライバーは自動車保険料の極端な削減はあまり見込まれないため、世帯状況や使用状況を加味した補償内容を優先して選ぶ
軽自動車保険料の見直しに必要な「保険料」「補償内容」「全体の相場」は、比較サイトを利用することで、1回でまとめて把握することができ、時間の効率が図られるだけでなく無駄な労力を省くことができます。
自分に適した軽自動車保険を見つけるために、上記表のまとめポイントを活かしながら自動車保険比較サイトを利用してみるのをおすすめします。