自動車保険料が高くなる5つの理由とは

自動車保険料について気になっている人は多いと思いますが、支払保険料を安くすることのみを考えることは、自動車保険を検討する上で決して正しい考え方とはいえません。
もちろん支払保険料を安くしたいと考えることも大切なのですが、逆の発想で自動車保険料が高くなる理由を知ることも極めて大切なことだと考えます。
どのような場合に保険料が高くなるのか、そして保険料が高くならないようにするためにはどのようなことに注意しなければならないのか。
保険料を安くする方法を知るためには、保険料が高くなる方法も知っておかなければなりません。今回は、この自動車保険料が高くなる理由についてわかりやすく解説していきたいと思います。
まずは本当に今の条件で保険料が今以上に安くならないのか
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1. 保険事故をまずは知ろう
自動車保険料の高くなる理由を解説する前に「保険事故」とはいったいどのようなものなのかを知っておく必要があります。保険事故とは、自動車保険を利用するような事故のことをいい、要は「自動車保険金を保険会社に請求した場合=保険事故」といったことになります。
逆にいうと、自動車保険を使わなければ仮に自動車事故や自損事故を起こしたとしても保険事故として取り扱われないことになります。
次項では自動車保険料が高くなる理由を解説していきますが、まずもって保険事故について知っておく必要があると考えます。
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2. 自動車保険料はこんな理由で高くなる
ここからは自動車保険料が高くなる理由を解説していきます。ここでは保険料の上昇の多少に関わらず紹介していきたいと思います。
自動車保険を使う
前項でも解説しましたように、自動車保険を使う(自動車保険金を保険会社に請求する)ことは「保険事故」の扱いとなるため、翌年度からの自動車保険料は高くなる原因になります。
自動車保険の保険料はさまざまな要素によって決定されますが、その中の1つに「等級」があります。この等級は1等級から20等級に分けられており、20等級が最高等級になります。そして、該当する等級によって自動車保険料が異なるといった仕組みになっています。
等級については同サイト内で詳しく解説している記事がありますので、そちらを参考にしてもらえればと考えますが、本記事において必要な等級の解説を以下に記述します。
- 保険金請求を1年間しなかった場合、翌年度からは「1等級」アップする
- 保険金請求をした場合、翌年度からは「3等級」ダウンする
- 最高等級は20等級でそれ以上の等級アップはなし=20等級のままとなる
参考 等級について
自動車保険を使うことは3等級(事故の状況によっては1等級)ダウンすることに繋がりますので、結果として等級が下がった分、自動車保険料が増加することになります。
ゴールド免許ではなくなる
事故や違反などの履歴が付された場合にはゴールド免許ではなくなってしまいます。自動車保険料においてゴールド免許割引はほとんどの保険会社で採用していることを踏まえますと、ブルー免許への格下げは自動車保険料が高くなる原因になります。
補償される範囲が拡大する
40代・50代のドライバーのみなさんが特に多いのですが、子どもが新たに自動車免許を取得したことによって、既加入の自動車保険で補償されるように契約を変更する場合は保険料が高くなります。
初心者ドライバーで事故を起こしやすいといった予測は誰でも想像がつくと考えますが、従来よりも自動車保険料が大幅にアップするのが一般的です。
子どもの免許取得があらかじめ予測される場合には、以後の自動車の使用を共有にするのか、自動車保険は新規で加入するのか、等級を引き継がせるのかなど考えておくことが大切です。
自動車事故の多い車種に乗る
代表的な自動車としては「スポーツカー」といったスピードが出る自動車は自動車保険料が他の車種に比べて高い傾向にあります。
また、昨今(平成28年3月)では保険新聞などでは事故を起こしていない優良ドライバーであったとしても事故率の高い自動車を保有しているといった理由で自動車保険料が上がる可能性が浮上しています。
個別の車種名を出すのは控えたいと考えますが、人気の車種や売れている車種に乗っているだけで自動車保険料が高くなることは十分あり得ます。(参考:スポーツカーの自動車保険を比較で安くする方法)
3. 等級据置事故=1等級ダウンってどういうこと?
自動車運転歴が長いドライバーのみなさんは「等級据置事故」といった意味をよく理解されていると思います。等級据置事故とは、偶然起こってしまった事故のことをいい、代表的な事故内容と現行の等級扱いは以下の通りです。
事故内容 | 等級扱い |
---|---|
火災 | 左記が原因の事故で保険金請求をした場合は翌年度から1等級ダウンする |
爆発 | |
飛び石 | |
落書き | |
台風 | |
高潮 | |
洪水 | |
盗難 |
私自身も自動車運転歴が長いドライバーのみなさんと同じ感覚なのですが、上記のような偶然に発生した事故において保険を利用した場合、以前は等級が下がることはありませんでした。
しかしながら、現行では自分にいっさい非がないとしても保険事故として扱われ1等級下がる取り扱いになっています。百歩譲って台風や洪水などの自然災害については、あらかじめ自動車を被害に遭わないと考えられる場所へ移動するといった対策を取ることもできるかもしれませんが、飛び石をはじめ、落書きや盗難など第三者による被害は避けようがありません。
万が一、このような事故に運悪く遭遇してしまった場合には、被害の程度を確認しながら保険の使用についてよく考える必要があると思われます。
4.自動車保険料が高くなるその他の理由
上でご紹介した5つのほかにも、自動車保険が高くなる理由はいくつかあります。いずれも、契約内容になんらかの変更があった場合です。
ここでは、契約途中で保険料が上がってしまう時に考えられる理由を挙げてみます。
走行距離が前年より増えた
最近人気のダイレクト型自動車保険は、走行距離区分が導入されているものがほとんどです。「保険料は走った分だけ」の宣伝文句でおなじみのように、年間に走る距離が少ないほど保険料が安く抑えられるようになっています。
それは逆にいうと、走行距離が多い場合は保険料が高くなるということです。走行距離区分のある自動車保険には、過去1年間に走った距離で保険料を算出する「実績型」のところと、これから1年間に走る距離を予想する「予測型」を採用するところの2種類ありますが、前者の場合は次回の更新時、後者の場合は予想した走行距離を上回りそうになった時に保険会社に申告する必要があります。
もし虚偽の申告をすると、万が一事故を起こした場合に補償を受けられなくなることもありますので、走行距離は正直に申告しましょう。
車の使用目的が変わった
自動車保険料は、車の使用目的によっても変わります。高い順にならべると、「業務>通勤・通学>日常・レジャー」です。保険にもよりますが、日常・レジャーと業務使用では、年間2万円ちかく保険料が違うこともあります。
もし契約途中で使用目的が変わった場合は、すみやかに連絡を入れることが大切です。もし変更によって保険料が上がることになったら、差額の支払いが必要になります。
ちなみに、ほとんどの自動車保険では、業務と通勤・通学は「年間を通して平均月15日以上」の利用が条件となっています。ですから、もし車を仕事や通勤・通学に使うことがあっても、月15日未満であれば日常・レジャーに設定してOKです。
また、家族による送迎が通勤・通学にあたる保険会社もあれば、あたらない保険会社もありますので、念のため確認してみてください。
車を使用する都道府県が変わった(引っ越し・転勤など)
意外と知られていないのですが、自動車保険料は車をおもに使用する地域(都道府県)によっても違います。
一般的には、事故率の多い都道府県ほど保険料は高めです。このように地域によって適用される保険料率のことを、「地域別料率」といいます。
そのため、もし契約途中に引っ越しや転勤をして車の使用エリアが変わった場合は、保険会社に申告しなければいけません。いずれにしても住所変更の手続きは必要ですから、ほとんどの場合は自動的に保険料の調整が行なわれます。もし地域別料率の高い都道府県に移った場合は、保険料を追加徴収されることになるはずです。
付帯する特約や保険金額を増やした場合
当たり前のことではありますが、契約途中で特約(オプション)を追加したり、車両保険の保険金額を上げたりした場合は保険料が高くなります。
車の使用状況はその時その時によって変わりますので、もし必要と思われる特約があれば、そのつど追加することは大切です。
逆に、必要のない特約はつけないことが節約につながりますので、契約内容は定期的に見直すことをおすすめします。
5. まとめ
今回は、自動車保険料が高くなる5つの理由を解説しました。以下へ5つの理由を再度まとめて紹介します。
高くなる内容 | 高くなる理由 |
---|---|
自動車保険を使う | 自動車等級が3等級ダウンするため |
ゴールド免許ではなくなる | ゴールド免許割引が不適用になるため |
補償される範囲が拡大する | 初心者ドライバーなど補償される年齢に幅が生じてしまうため |
自動車事故の多い車種に乗る | スポーツカーなど事故率の高い自動車は保険会社で保険料を割高に設定している傾向があるため |
等級据置事故で保険を使う | 等級据置事故で保険を使用した場合は1等級ダウンするため |
上記まとめの中でも「自動車保険を使う」こと「補償される範囲が拡大する」ことは自動車保険料が特に高くなる要因です。自動車保険料を考えるときは、自動車保険料を安くする方法と自動車保険料が高くなる理由を一緒に考えるようにしたいものです。
また、走行距離の増加や車の使用目的の変更など、途中で契約内容が何かしら変わった場合にも保険料が上がることがあります。