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通勤使用の安い自動車保険の選び方

執筆者
光森 司 ファイナンシャルプランナー:光森 司
通勤自動車保険

自動車を通勤や通学などで毎日使うという方にとって自動車保険はいつお世話になるかわからない商品です。

しかし保険のことはよくわからず車を買ったお店で加入したまま継続を繰り返し、条件の見直しも提案されるままといった人も多いのではないでしょうか?

最近は保険会社によってさまざまな自動車保険が販売されています。一見同じように思う自動車保険ですが保険会社によってもかなり違いがあります。

特に最近では通勤の距離区分に変更がある保険会社が多いので、他社見積もりをとったことがない方は こちらからかなり安くなる可能性が高いです。

1.まず自分の通勤利用状況を確認しよう!

毎日の通勤・通学に使われる方でも利用状況は人それぞれです。家に複数台の自動車があり、その自動車は通勤以外に使わないという方もいれば、休日は遠出をする方もおられます。

自動車保険の保険料は当然に保障内容によって変わります。なんでも補償されるように補償範囲を広げれば当然保険料は高くなります。不要な部分は補償対象から外すことで保険料を削減しましょう。次の質問にお答えください。

質問 回答
①通常、運転するのはご家族だけですか? はい ・ いいえ
②通常、運転する人以外に運転する人はいますか? はい ・ いいえ
③週5日以上、もしくは月15日以上通勤や通学に使いますか? はい ・ いいえ
④日々の運転距離は10キロ未満ですか? はい ・ いいえ

2.利用状況に応じた条件で自動車保険を通勤仕様にオーダーメイド

①はいの方(運転者が限定できる場合)

運転する人を制限することで保険料は変わります。日常的に通勤や通学が主な使用用途の方の場合は自分だけが運転することが多いと思います。

その場合運転するのが自分のみという方の場合は本人限定、もしくは本人配偶者限定、同居の親族までの方は家族限定というように運転者を限定することで保険料が大幅に安くなります。

もちろん限定対象者以外が運転する場合は保険がきかなくなるのでその点は十分注意が必要ですが、保険会社によって他の方が臨時に運転しても対象になるケースもあり違いがあるので、ご自分のケースをよく考えて運転者を制限することを考えてみましょう!

また、運転する方の年齢によっても保険料が変わります。もちろん昔から全年齢対象、21歳以上対象、26歳以上対象、30歳以上対象といった様にある程度の年齢以上の方だけを対象にすることで保険料を安くすることは行われていました。最近ではさらに細かく分けるものもあります。

一般的に若い方とお年寄りは事故率が高く、働き盛りの方は事故率が低い傾向があるため、事故率の低い働き盛りの方にとっては年齢条件が細かく区切ることができる保険会社の商品がお得になるといえます。

②はいの方(通常運転する以外で運転する方がいる場合)

ご家族以外の方が運転する場合、基本的には運転者限定をするべきではありません。しかし、友人などで自分でも保険に加入しており、その保険に他社運転危険担保特約が付いている場合は臨時にあなたの車を運転し、事故を起こしても友人の保険を使うことができます。

ただし、友人の車に車両保険が付いていない場合などは、あなたの車自体の損害は補償されないので注意が必要です。

③はいの方(週5日以上、もしくは月15日以上通勤や通学に使う場合)

最近の自動車保険では通勤や通学に利用する場合に保険料が高くなるものが主流です。その場合の基準の一つが、週5日もしくは月15日以上、通勤や通学に利用するかどうかです。もし上記に該当する場合は比較が必要になる可能性が高いです。

というのも、多くの保険会社では「日常レジャー使用」「通勤通学使用」「業務使用」の3つに区分され、「業務使用」が一番保険料が高く、次に「通勤通学使用」一番安いのが「日常レジャー使用」になります。

しかし保険会社によっては「業務用」と「家庭用」の2種類しか区分けがないもの、又は使用目的によらず、一律の保険料の会社もあるので、通勤や通学使用の方にとっては保険会社選びもお得な保険料の保険を見つける要素になります。

例:プリウス 11等級 免許色ブルー 35歳以上 三井住友海上保険HPにて試算

通勤使用の保険料 レジャーの保険料
133,430円 126,940円

もし通勤や通学に車を使用している場合でも、その頻度が週5日未満、もしくは月15日未満の場合は、使用目的を日常・レジャーにできます。

通勤・通学の日数の規定については、下のほうでもくわしくご紹介しますが各保険会社によって異なりますので、確認してみてください。

④はいの方(日々の運転距離は10キロ未満の場合)

自動車保険には走る分だけ払えばよいといった走行距離に応じて保険料(値段)が変わるものと走行距離にかかわらず一律なものがあります。職場や学校が近く、休日も遠出しない方は走行距離に応じて支払う保険を検討してみてはいかがでしょうか?

もちろん、そのようなタイプの保険は距離を走る方にとっては逆に高くなってしまいます。

また、同じように「走る分だけ」の保険でも、走行距離の申告も契約の間に走る距離を予想して契約するタイプと、実際に前年度に走行した距離を基準に契約するタイプとがあり、契約していた距離を超えてしまった場合の対応にも違いがあります。

保険会社別の走行距離の考え方の違い
  A社(年間走行距離を予想) B社(前年の走行距離を参考)
走行距離を超えた場合 超えた分の保険料を追加で支払い ※追加支払いが不要なタイプもあります。 翌年度の契約から距離を変更
走行距離を超えてから事故したら? 事故時の走行距離に見合った保険料との差額を支払えばOK 走行距離にかかわらず支払われる

走行距離を保険料計算の目安とする保険を選ぶ場合には、自分が1年間でどのくらいの距離を運転するのかを把握しておくことが重要です。特に勤務先や就学先が変わるような場合は走行距離も変化しますので、思わぬ保険料がかかるケースもあるので注意をしてください。

走行距離で保険料が変わる保険を扱う保険会社はこちら ⇒ 走行距離によって保険料が変わる自動車保険まとめ

条件による保険料の差

プリウス 11等級 ソニー損保HPにて試算
年間走行距離 年齢条件 運転者限定なし 家族限定 本人配偶者限定
無制限 全年齢 271,730円 263,600円 255,480円
30歳以上限定 107,780円 104,570円 99,300円
3000㌔未満 全年齢 178,000円 172,670円 167,360円
30歳以上限定 70,740円 68,640円 65,190円

3.通勤に安い自動車保険選びは保険会社や商品だけじゃない

今までは保険の商品について保険料の違いをお話ししてきましたが、実は自動車保険の保険料を下げるためには、もう一つ大きな要素があります。それは車種を選ぶことです。

実は自動車保険は排気量の大きな車の方が保険料が高くなる傾向があります。これは排気量の大きな車の方が事故が起こったときに人や物に与える被害が大きく、対人賠償や対物賠償の保険料が高くなるためです。

また、車両保険は車種(型式)によって車両保険の保険料が違います。これも車の型式ごとに事故率に応じた保険料が定められていることによります。若い方が好んで乗るスポーツカーなどは事故が多いため保険料は高く、事故の少ないセダンタイプなどは保険料が安くなります。

そして同じ車種でも型式が違えば保険料に差が出ます。昔の話ですが、シビックなどは型式が細かく分かれていたため、スポーツモデルとそうでないモデルでは大きく保険料が違いましたが、スターレットなどはターボ付きでもノンターボモデルと型式が同じだったために保険料が同一といったことがありました。

こんな場合、子供さんの通学用にどちらの車種を選ぶかで保険料に大きな差が出ることもあります。ですから、通勤や通学などで使用する車の選び方でも保険料には大きな差が出ることも覚えておいていただけばと思います。

(参考)車両料率クラスとは? 軽自動車と普通車の任意保険料比較!

4.自動車保険の通勤・通学に関するQ&A

ここでは、自動車保険の通勤・通学についてよくある疑問に回答していきます。

自動車保険の使用目的を通勤からレジャーに変更できる?

以前までは車を通勤・通学に使っていたけれど、現在は使っていない場合(もしくは使用日数が減った場合)は、契約途中でも使用目的の変更は可能です。

自動車保険料は、「日常・レジャー<通勤・通学<業務」の順で安くなりますから、車の用途が変わった場合はすみやかに変更手続きをすることをおすすめします。

差額が発生した場合、口座振込などで払い戻しを受けることができます。

自動車保険の「通勤」と「業務」の違いは?

通勤と業務は、どちらも仕事に関係する使用目的ではありますが、実際の業務に車を使用するほうが運転時間も長いことが多く、それだけ事故リスクも上がりますので、業務に使用する場合がもっとも保険料は高額です。

多くの自動車保険を見ますと、一般的には通勤と同じく「年間を通して週5日以上、もしくは週15日以上」の頻度で業務に車を使う場合に業務使用となります。

運送業ではなくても、労働の対価を得る行為に車を使用する場合は業務となりますので、営業や上司のおつかい、在宅介護などで仕事中の車移動が多い場合は、業務使用にしたほうがいいでしょう。

自動車保険の通勤には、家族の送迎は入る?

通勤する本人が運転するのではなく、家族が駅や職場、学校などに送り迎えする場合、使用目的が通勤・通学に該当するかは微妙なところです。

もちろん、時々のことであれば日常・レジャーで問題ないのですが、平日はほぼ毎日送迎しているような場合、保険会社によっては通勤・通学として扱われることがあります。

例として、一部の自動車保険が送迎をどう扱っているかをご紹介しましょう。

セゾンおとなの自動車保険 月に15日以上、本人が通勤・通学に使用していなければ、送迎は「日常・レジャー」にあたる。
チューリッヒ 通勤・通学途中の駅までの送り迎えに使用する場合は「日常・レジャー」だが、職場や学校などの目的地まで送迎する場合は「通勤・通学」になる。
イーデザイン損保 定期的かつ継続して使用する場合は、最寄り駅などへの送迎も含めて「通勤・通学」になる。
アクサダイレクト 最寄り駅への送迎も含め、年間を通じて平均月15日以上であれば「通勤・通学」になる。
ソニー損保 「家庭用」か「業務用」の2択であり、通勤に使用する場合はすべて「家庭用」になる。
三井ダイレクト 最寄り駅までの送迎も含め、「通勤・通学」になる。

上記はほんの一例ですが、保険会社によって送迎が通勤・通学に含まれないところもあれば、しっかり含まれるところもあることがわかります。

ちなみに子どもを送り迎えする場合は、行き先が「学校教育法に定められた学校」である場合、通学とみなす保険会社が多いようです。小学校・中学校・高校・大学・専門学校などはもちろんのこと、幼稚園も文部科学省の管轄する「学校」に含まれるため、幼稚園の送迎は通学にあたる可能性が高いです。

一方、保育園は厚生労働省の管轄であり、学校ではないため、毎日送迎しても「日常・レジャー」となります。不思議ですが、自動車保険ではそのような扱いなのです。

自動車保険の通勤・通学の日数基準は?

上でもご説明したように、多くの自動車保険では「月15日以上」を一つの基準としています。

参考に、一部の自動車保険を例に挙げてみましょう。

セゾンおとなの自動車保険 定期的、かつ継続して月に15日以上、自らの通勤・通学に車を使用する場合
チューリッヒ 年間を平均して月15日以上通勤・通学に使用する場合
イーデザイン損保 年間を通じて平均月15日以上、通勤・通学に使用する場合
アクサダイレクト 業務用に該当せず、年間を通じて平均月15日以上、通勤・通学に使用する場合
ソニー損保 送迎も含め、通勤・通学の使用はすべて「日常・レジャー」
三井ダイレクト 業務使用に該当せず、年間を通じて週5日以上または月15日以上通勤・通学に使用する場合

このように、ほとんどの自動車保険では月に15日以上の割合で通勤や通学に車を使用する場合、使用目的を「通勤・通学」としてみなします。

もし週2~3回程度であれば、「日常・レジャー」で問題ないでしょう。

ちなみに、車の使用目的は通常だまっていれば簡単にバレるものではありませんが、いざ事故が起きた時にはさまざまな調査が入るため、結局バレる可能性は大いにあります。もし通勤や通学に定期的に使用していたのに、保険料が高くなるからという理由で「日常・レジャー」に設定していた場合、告知義務違反として補償を受けられなくなったり、追加の保険料を請求されたりすることになるはずです。

いざという時にしっかり補償を受けるためにも、通勤・通学の使用はきちんと申告しましょう。

5.まとめ

保険を選ぶときに注意しなければならないのは保険料ではなく補償内容であるということは言うまでもないと思います。値段が安くてもいざという時に補償が受けられないというのでは意味がありません。

基本的に保険会社各社にとって同じ補償であれば、事故によって支払われる保険金(コスト)はそれほど変わることはありません。ではなぜ保険料に差が出るのか?

店舗を持ち、多くの社員を抱える会社と、店舗は少なく社員も少ない会社では当然かかるコストに違いが出ます。補償内容が全く同じであればもちろん保険料が安いに越したことはありません。

しかし、見えない部分(特約内容、ロードサービス、事故対応の担当者の人数、販売している代理店など)で違いがあることがあるので、安い保険を見つけた場合にはほかの同じ条件の保険と比べて、どこでコストをカットしているのかよく考えないと後でこんなはずじゃなかった・・・。というようなこともあるかもしれません。

これらを理解したうえで各社の保険を比較検討することが大切です!

※名称や補償・サービス内容は、保険会社、契約内容によって異なる場合があります。詳細は各保険会社の重要事項説明書、約款等をご確認ください。

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