はじめて自動車保険に新規加入時(最初は6等級から)の年齢別保険料相場

自動車保険に新規加入するタイミングは、初めて自動車を購入した時、セカンドカーを購入した時などシーンは限定されてきます。
とは言え、この新規加入する際の等級や仕組みを知っているのと知っていないのでは後々大きな影響を及ぼす結果になり兼ねません。
今回は自動車保険に新規加入する際の保険料や等級、注意点について、専門家であるファイナンシャルプランナーが解説していきたいと思います。
新規加入はどの年齢でも保険料は高額になりがちですので、できるだけ複数社に見積もりをとることで「最安値」で契約することができます。
目次
自動車保険の新規契約時(6等級)【年齢別保険料相場】

前契約がない状態で自動車保険に加入すると、ノンフリート等級は「6等級」からスタートします。
すでに等級を積んでいる人に比べると、どうしても保険料は高くなってしまいますが、保険会社や年齢によっても金額は変わります。
そこで、人気の自動車保険3社(SBI損保・ソニー損保・セゾン自動車火災保険)に見積もりを依頼し、それぞれ新規加入した場合の年齢別の保険料を出してみました。
見積もり条件は以下のとおりです。
- 免許証の色:グリーン(18歳~26歳)・ブルー(30歳以降)
- 車の使用目的:日常・レジャー
- 年間走行距離:7,000km
- 運転者の範囲:契約者本人
- 車:ホンダ フィット(GK4)
- おもな使用地:東京
- 車両保険:エコノミー(車対車+A)
- セカンドカー割引:なし
年齢 | SBI損保 | ソニー損保 | セゾン自動車火災保険 |
---|---|---|---|
18歳 | 241,650円 | 175,460 円※ | 199,820円 |
21歳 | 113,850円 | 113,810円 | 152,260円 |
26歳 | 74,970円 | 74,060 円 | 86,290円 |
30歳 | 64,760円 | 60,650 円 | 63,830円 |
35歳 | 64,760円 | 60,650 円 | 56,710円 |
45歳 | 65,910円 | 61,110 円 | 57,780円 |
55歳 | 64,770円 | 61,940 円 | 56,350円 |
60歳 | 70,930円 | 64,200 円 | 65,060円 |
※車両保険付帯不可
運転できる最少年齢である18歳の保険料はかなり高額です。ダイレクト型の保険でも年間20万近くかかりますので、代理店型の保険であればさらに高くなるでしょう。
ただし、新規加入でも年齢が上がるにつれて保険料は下がっていくのがわかります。とくに「21歳・26歳・30歳」などは、多くの自動車保険で年齢条件が切り替わるタイミングになりますので、ガクッと保険料が下がることもあるのです。
60歳以降になると事故率が上がることもあって、保険料は少し高くなりますが、20代前半に比べれば十分リーズナブルといえるでしょう。
また、免許証の色によっても保険料は変わります。今回はグリーンとブルーの場合で見積もりをとりましたが、ゴールドであれば新規加入でも事故リスクは低いとみなされるため、保険料は安くなるはずです。
いずれにしろ、長い目で見れば早めに自動車保険に加入して、せっせとノンフリート等級を上げたほうが後々ラクになります。
とくに20代前半までの若いドライバーは、複数の保険会社に一括見積もりをとって、安く入れるところをじっくり探してみてください。
新規割引・キャンペーンのある自動車保険一覧
自動車保険の中には、新規加入のお客さんを対象とした割引やキャンペーンを行なうところが多いです。
とくに6等級スタートの方は、少しでもお得に加入できる保険を選ぶために、そういった特典にも注目してみましょう。
新規加入で割引のある自動車保険一覧
最近は、おもにダイレクト型の自動車保険において、ネット申し込みをすると保険料が割引される保険が増えています。
2019年1月時点で、新規加入者の割引がある保険をまとめてみました。
保険会社 | 割引の種類 | 割引額 |
---|---|---|
SBI損保 | インターネット割引 | 10,000円 |
ソニー損保 | インターネット割引 | 10,000円 |
三井ダイレクト損保 | インターネット割引 | 最大10,500円 |
セコム損保 | インターネット割引 | 3,500円 |
イーデザイン損保 | インターネット割引 | 最大11,000円 |
セゾン自動車火災保険 | インターネット割引 | 10,000円 |
アクサダイレクト | インターネット割引 | 最大20,000円 |
チューリッヒ | インターネット割引 | 最大12,000円 |
多くのダイレクト型自動車保険では、ネットから申し込むだけで10,000円も割引を受けることができます。とくにアクサダイレクトでは、最大20,000円という業界最高水準のインターネット割引を行なっています。
自動車保険を新規で契約するなら、ぜひインターネットから申し込みしましょう。
ほかにも「早割」や、保険証券を紙で発行しない「e証券割」など、保険会社によってさまざまな割引が用意されています。また、家族や友人の紹介割引がある保険もありますので、すでに加入している家族や友人がいる場合はぜひチェックしてみてください。
新規契約のお得なキャンペーンがある自動車保険一覧
自動車保険の中には、新規契約者および見積もりをとった人を対象としたお得なキャンペーンを実施しているところもあります。
2019年1月現在、キャンペーンを行なっている保険は以下のとおりです。
SBI損保 | 新規ご契約のお客さま限定★キャンペーン(2019年3月末まで) | 総計20名様に厳選お掃除家電が当たる(ルンバなど) |
---|---|---|
セゾン自動車火災 | お米ギフトカードプレゼントキャンペーン(2019年1月末まで) | 新規見積保存で550円相当、新規契約で1,000円相当のお米ギフトカードをプレゼント |
チューリッヒ | 自動車保険見積もりキャンペーン(2019年4月16日まで) | 見積もりとメールアドレスの登録で総額150万円の景品が当たる(ダイソンコードレスクリーナーなど) |
SBI損保とチューリッヒでは、抽選でプレゼントが当たるキャンペーン、セゾン自動車火災では漏れなくお米ギフトカードがもらえるキャンペーンを実施中です。
ちなみに、一括見積もりサイトでもキャンペーンを行なっていることがあります。たとえば、こちらのページでもご紹介している「保険の窓口インズウェブ」というサイトでも、不定期でお得なキャンペーンを実施しています。
※インズウェブのサイトより
見積もりを一社一社に依頼するのは面倒ですので、手間をはぶくためにもぜひ一括見積もりサイトを通して取り寄せましょう。
詳しくは→自動車保険の見積り比較でプレゼントキャンペーン実施一覧
新規契約でも1番安い自動車保険の探し方と比較方法
前契約のない状態で自動車保険に加入する場合、ノンフリート等級が1からのスタート(6等級スタート)となるため、どうしても保険料は高くなりがちです。
しかし、上でご紹介した見積もり結果を見てもわかるように、しっかり探せば安いところはかならず見つかります。そのための1番のコツは、何といっても「一括見積もりサイトを利用して複数社の見積もりをとること」です。
新規割引やキャンペーンをやっていなくても、十分に保険料が安いところもありますので、まずはできるだけ多くの保険の見積もりをとることが先決といえます。その中でとくに安かったところをいくつかピックアップし、特約や車両保険などをどうするか熟考した上で、今度は個別に見積もりをとる、という方法が確実です。
その後は安全運転に十分気をつけて無事故を続け、等級をどんどん上げていきましょう!
自動車保険の等級制度について
本題に入る前に、まずは自動車保険の等級制度について簡単に説明していきます。
ノンフリート等級制度は契約者の事故に応じてリスクを1から20等級に区分し、等級毎に保険料の割引または割増を行う制度
出典 損害保険料率算出機構 ノンフリート等級別料率制度改定のご案内 より引用
この「ノンフリート等級制度」とは自動車保険を契約している人が所有、使用している自動車が「9台以下」の場合に適用される制度になりますが、一般的にはほぼすべての人がこの制度の対象になっていると言っても過言ではないでしょう。
自動車保険に新規加入する際の等級と仕組み
初めて自動車保険を契約する場合は、「6等級」または「7等級」が適用されます。その後1年間無事故の場合には翌年度の契約等級が「1等級上がり」、事故があった場合には「3等級下がる」といった仕組みになります。
数字が大きくなるほど等級は良いと判断されますが、なぜ初めての等級が6等級と7等級の違いがあるのでしょう。次項ではこの等級が付される理由を説明していきます。
7等級のポイントはセカンドカー!
1世帯で2台や3台の自動車を保有していることは決して珍しいことではありません。特に地方では自動車がなければ生活していくのに大きな支障をきたす場合や、通勤することができないといった場合もごく普通にありえます。
7等級から自動車保険の等級が始まるためには、2台目以降の自動車に対して自動車保険を掛けるといった条件をはじめ、いくつか細かなルールがあります。
セカンドカー割引の適用条件
セカンドカー割引の適用条件 |
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•2台目以降のお車の保険契約の保険始期日に、有効な11等級以上の1台目の保険契約があること。 |
•2台目以降のお車の保険契約の記名被保険者および車両所有者(車検証上の所有者)(注2) が個人であること。 |
•2台目以降のお車の保険契約の記名被保険者(主に運転される方)が、1台目の保険契約の記名被保険者、記名被保険者の配偶者(内縁を含みます。以下同様とします)、記名被保険者またはその配偶者の同居の親族のいずれかであること。 |
•2台目以降のお車の保険契約の車両所有者が、1台目の保険契約の車両所有者、記名被保険者、記名被保険者の配偶者、記名被保険者またはその配偶者の同居の親族のいずれかであること。 |
•1台目のお車が以下の用途・車種のいずれかであること。 •自家用普通乗用車(白色プレート3ナンバー) •自家用小型乗用車(白色プレート5,7ナンバー) •自家用軽四輪乗用車(黄色プレート5,7ナンバー) •自家用小型貨物車(白色プレート4ナンバー) •自家用軽四輪貨物車(黄色プレート4ナンバー) •自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン以下) •自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン超2トン以下) •特種用途自動車(キャンピング車) |
出典 三井ダイレクト損保ホームページ セカンドカー割引 より引用
上記の適用条件を要約すると、
セカンドカー割引を受けるためのポイント
- 等級が「11等級以上」であること
- 「個人」契約であること(法人=会社契約はNG)
- 2台目の自動車を持っている人及び主に運転する人が「本人」「配偶者」「同居の親族(子・父母など)」であること
上記3つが大きなポイントになります。その中でも特に注意したいポイントは「同居の親族」です。子供や父母を対象とする場合、同居していない場合はセカンドカー割引の対象外になってしまうためこの点には十分注意するよう
詳しくは→等級とは?自動車保険料に大きく影響!
等級の入れ替えや中断証明書について
自動車保険の等級が20等級の状態で自動車を2台保有していたと仮定します。
2台の自動車とも最高等級の20等級であったとして、新しい自動車に買い換えた時は、当初の7等級に戻ってしまうのですか?といった質問をよく耳にします。
長い年月をかけて積み上げてきた等級だけに自動車の買い換えで元に戻ったら腑に落ちません。結論から言うと、このような場合は20等級が引継がれることになります。
逆のパターンで2台の自動車を1台にする場合も考えられます。例えばA車両は20等級でB車両は15等級だったと仮定します。
この時、古いA車両を廃車にしてB車両だけにした場合、「減車入替」という手続きをすることによって本来のB車両=15等級を20等級へ入替することが可能になります。
補償の期間が短くなってしまうなどのデメリットが生じる可能性も契約内容によってはありますが、保険会社や代理店に相談して選択することをお勧め致します。
また、『中断証明書』についても抑えておきたいポイントです。
中断証明書とは保険契約している自動車を「廃車」や「譲渡(売却)」「車検切れ」などで以後の保険契約を継続しない場合、現在の等級を維持するための手続きであり保険会社が発行する書類になります。
この手続きを取らない場合、等級が6等級若しくは7等級といわゆる最初の状態に戻ってしまいます。他の保険会社も含めて自動車保険を継続しない場合は中断証明書の発行を忘れずに行うことを強くお勧め致します。(もっと詳しく:中断証明書について)
まとめ
自動車保険に新規加入する際の等級についてご説明致しました。改めて、本テーマの要点を下記へまとめてみました。
等級まとめ
- 1.自動車保険の等級は1等級から20等級の20段階で数字が大きいほど等級が高い
- 2.初めて自動車保険を契約した時の等級は6等級か7等級からスタート
- 3.1年間無事故で1等級アップ、事故を起こして保険を使用したら3等級ダウン
- 4.他の保険会社も含めて自動車保険を継続しない場合は中断証明書の発行を申請する
長い年月と無事故の証が20等級であり、「貴重な財産」です。「手続き忘れ」や「分からなかった」といったつまらない理由で長年の財産を失うことの無いよう筆者は切に願います。