走行距離から考える自動車保険節約術
自動車保険に加入する際、様々な条件について比較検討されると思いますが、その中でも重要視する条件として「支払保険料の安さ」が挙げられます。
これは、多くのドライバーの皆様が「できる限り支払うお金を節約したい」という当然の思いを持っている傾向と言えます。
筆者はこれに付け加えて、自動車保険は原則として「掛け捨て」である理由も挙げられると考えます。自動車事故を起こさない事が最も望ましいのは言うまでもありませんが、だからと言って支払った保険料が戻ってくるわけでもありません。
自動車保険は形として残らず、且つ、一生涯保証ではないからこそ多くのドライバーの皆様にとって支払保険料の安さが求められていると感じています。
現在、それぞれの損害保険会社が販売している自動車保険には多数の独自割引サービスが存在しております。今回はその中でも「走行距離から考える自動車保険節約術」と題して、自動車の走行距離と支払保険料の節約や割引について分かりやすくご紹介していきます。
走行距離で自動車保険料は変えられる場合がある
冒頭でご紹介致しました様に、損害保険会社が販売している独自の自動車保険割引サービスに「走行距離」があります。この割引サービスはすべての損害保険会社で適用しているわけではありませんが、合理的且つ公平性に優れている割引であると言われています。
例えば、年間の自動車走行距離が10,000kmのAさん、5,000kmのBさん、3,000kmのCさんがいたとします。一般的に考えると長い距離を走行する程、交通事故などに遭遇するリスクが高くなります。
自動車保険を利用するリスクが高い人ほど多くの保険料を徴収する事は公平性の観点から見ると合理的です。つまり、この例の場合Aさんが最も多くの保険料を支払い、次いでBさん、そしてCさんの支払保険料が最も少なくなるわけです。
このように年間の自動車走行距離によって自動車保険料の割引が適用される仕組みになっているのです。それではAさん、Bさん、Cさんの支払保険料はいったいいくら位になるのでしょう?次項では走行距離を細かく設定した場合における支払保険料の違いについて見ていきます。
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走行距離で割引金額はこんなに変わる!
自動車の走行距離における割引は細かく分類されておりますが、ここでは以下の比較条件に基いた割引金額の違いを比較検証していきます。尚、下記条件以外につきましては考慮しないものとします。
比較条件(普通車)
ノンフリート等級 | 20等級 | 事故あり係数適用期間 | 0年 | 事故件数 | 0件 |
初年度 登録年月 |
平成24年 2月 |
車名 | トヨタ ノア |
使用目的 | 家庭用 |
契約距離 区分 |
記名被保険者の年齢 | 35歳 | 運転免許証の色 | ゴールド | |
運転者限定 | 本人・配偶者限定 | 年齢条件 | 30歳以上 補償 |
取扱代理店・扱者 | - |
上記表の黄色の塗りつぶし部分のみを下記の契約距離区分へそれぞれ条件変更し、支払保険料の違いを比較しております。支払保険料の違いは以下の通りです。
契約距離区分 | 支払保険料 | 契約距離区分 | 支払保険料 |
---|---|---|---|
3,000km以下 | 14,160円 | 11,000km以下 | 17,550円 |
5,000km以下 | 14,930円 | 16,000km以下 | 20,480円 |
7,000km以下 | 15,580円 | 無制限 | 21,300円 |
9,000km以下 | 16,820円 | - | - |
※ 公平性の観点から保険会社名は非公開とさせて頂きます
最も走行距離が短い「3,000km以下」と最も走行距離が長い「無制限」の支払保険料の差額は7,140円である事が分かります。年間走行距離を決めて保険契約するだけで支払保険料の割引が適用できる点は魅力と言えそうです。
勘の鋭い読者様は「契約距離区分が当初の契約よりも超えてしまった場合はどうなる?」と思われたのではないでしょうか?このような場合は差額の保険料を後で支払う仕組みとなっています。
例えば、契約距離区分を5,000km以下で契約したと仮定すると、この時の支払保険料は上記表から14,930円である事が分かります。しかしながら、実際の年間走行距離は10,000kmだった場合、上記表の「11,000km以下」の区分に該当し、17,550円の保険料を支払わなければなりません。
つまり、差額分である2,620円(17,550円-14,930円)は後程、支払精算という事になるのです。基本的には契約した走行距離を越えてしまったとしても延滞やペナルティーといった割増保険料を請求される事はないため、ドライバーにとっては気負う事無く走行距離を設定できるメリットがあると言えます。
参考までに軽自動車の場合における違いも下記へ掲載しております。参考にしてみて下さい。
比較条件(軽自動車)
ノンフリート等級 | 20等級 | 事故あり係数適用期間 | 0年 | 事故件数 | 0件 |
初年度 登録年月 |
平成24年 2月 |
車名 | ダイハツ タント |
使用目的 | 家庭用 |
契約距離 区分 |
記名被保険者の年齢 | 35歳 | 運転免許証の色 | ゴールド | |
運転者限定 | 本人・配偶者限定 | 年齢条件 | 30歳以上 補償 |
取扱代理店・扱者 | - |
上記表の黄色の塗りつぶし部分のみを下記の契約距離区分へそれぞれ条件変更し、支払保険料の違いを比較しております。支払保険料の違いは以下の通りです。
契約距離区分 | 支払保険料 | 契約距離区分 | 支払保険料 |
---|---|---|---|
3,000km以下 | 12,810円 | 11,000km以下 | 15,850円 |
5,000km以下 | 13,500円 | 16,000km以下 | 18,490円 |
7,000km以下 | 14,080円 | 無制限 | 19,230円 |
9,000km以下 | 15,200円 | - | - |
軽自動車の場合も走行距離に応じて支払保険料が異なっておりますが、普通車と比べ極端に支払保険料の差が生じていない事が見て取れます。
契約距離区分を同条件にした場合における軽自動車と普通車の支払保険料においても違いが生じておりますが、こちらについても大きな保険料の差が見られない結果となりました。
まとめ
年間の走行距離をある程度把握し、設定・契約する事によって、自動車保険料の節約を図る事ができる内容をご紹介させていただきました。
日常的に自動車運転する程度の走行距離では大きな割引ではないものの、11,000kmを超えたあたりの自動車保険料の増加には着目しておくべきだと考えます。自動車の走行距離だけでなく普段の使用方法や工夫も交える事で更に保険料を節約する事が可能になるでしょう。
今回ご紹介した「走行距離による割引」はすべての損害保険会社で適用される割引ではございません。もっと詳しく知りたい皆様には「自動車保険一括比較!」を利用するのがお勧めです。
どこの保険会社で適用可能なのかなどをまとめて知る事ができますので、専門家の筆者も業務効率化のために利用しております。